まあるい生活

コンポストと暮らす

『映画〇月〇日、区長になる女』

 

実家での用事をスケジュール通りに終わらせて東京に戻ってくれば夜の上映に間に合う。そう読んで前日にチケットを購入しておいた。火曜、木曜はサービスデー価格で観られるので、また満席になってしまう可能性がある。

日中のバタバタ(前投稿)のせいで焦ったけれど、どうにか間に合って、1階のホールみたいなカフェで腹ごしらえする余裕まであった。キーマカレー美味しかった!お勧めです。

映画の感想はXで呟いた通りだけど、他に地元民としては見慣れた風景や知っている方々が映っているのも嬉しいし、また、被写体である岸本さんや監督のペヤンヌマキさんが嘘偽りのない素の姿をさらけ出しているもの面白い。

当時から思っていたけれど、候補者がいないまま「住民思いの杉並区長をつくる会」というグループが立ち上がるのがすごくないですか? 区民が区長を選ぶ、その手前にある、区民が候補者を選ぶ、その想いが尊いと思う。 

 

そしてその願いに引き寄せられたかのように現れる岸本さんだが、彼女には彼女の人間的背景があり意思がある。暮らしてきた環境の違い、経験の違い、世代の違い。そこに人対人の葛藤が生まれる。でも操り人形ではない人だから皆が魅力を感じている。

決して綺麗事だけではない様子をカメラは映し出していく。もしかしたら短期決戦だから勝てたのかもしれないなぁなどと思う。

 

選挙事務所を取り仕切る若手~70代のサポーターたちのみならず、応援に駆け付ける90歳のおばあちゃんの笑顔に希望があふれている。とてもまぶしい。

女性の政治家であれば誰もかれも信頼できるかと言えば、残念ながらそうは言えない。女性の政治家が増えていく中で、旧来の枠組みに迎合してのし上がっていこうとする人、女性という皮を利用している/されている人もいるのだということが露見してきた。ただ女性議員が増えればいい、という単純な話ではないと思っている。


この映画で見られるのは、開かれた対話のなかで生まれる政治、住民の暮らしの中からうまれる政治への希望である。多数決で勝ったから民主主義なのではない。

杉並区は23区の中でも6番目に大きな区だという。なんでも区長の思い通りに動くわけでない。あれが出来てない、これが出来てないという揚げ足をとったり、ヤジをとばしたりしているのは、それは独り言もしくは恫喝であって、わたしは対話という言葉を知りません、という名札を付けているのに等しいと思う。もしくは内心ビビっているのを知られたくないか。


今の杉並には、もっと議会を傍聴しよう、という動きがある。ペヤンヌ監督の続編にならないだろうか。

▼ドキュメンタリーがさらに面白くなる!これを見てから映画、がお勧めです。

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